今回ご紹介する映画は、2017年に公開された「わたしは、ダニエル・ブレイク」です。
ひっきー
凛子
それでは、本作について詳しくご紹介します!
作品情報
あらすじ
イギリスに生まれて59年、ダニエル・ブレイクは実直に生きてきた。
大工の仕事に誇りを持ち、最愛の妻を亡くして一人になってからも、規則正しく暮らしていた。
ところが突然、心臓の病におそわれたダニエルは、仕事がしたくても仕事をすることができない。
国の援助を受けようとするが、理不尽で複雑に入り組んだ制度が立ちはだかり援助を受けることが出来ず、経済的・精神的に追いつめられていく。
そんな中、偶然出会ったシングルマザーのケイティとその子供達を助けたことから、交流が生まれ、お互いに助け合う中で、ダニエルもケイティ家族も希望を取り戻していくのだった。
(出典:http://www.longride.jp/danielblake/)
キャスト・監督
監督:ケン・ローチ
ダニエル・ブレイク:デイヴ・ジョーンズ
ケイティ:ヘイリー・スクワイアーズ
ディラン:ディラン・フィリップ・マキアナン
デイジー:ブリアナ・シャン
アン:ケイト・ラッター
チャイナ:ケマ・シカズウェ
(出典:http://www.longride.jp/danielblake/)
ネタバレ感想
イギリスのニューカッスルで大工として40年働き続けていた59歳のダニエル・ブレイク。
しかし、心臓発作を起こし医者から働くことを止められたため、雇用支援手当を受けていました。
ある日、手当の継続審査が行われましたが、ダニエルは人情のない機械的な質問をする担当者を揶揄してしまい、審査結果に影響するかもしれないと忠告されてしまいます。
後日、届いた審査結果は「就労可能、支援手当は中止」。
ダニエルはすぐに役所へ電話しますが、音声案内と音楽が2時間弱続くのを待った挙げ句、担当者不在で話せませんでした。
求職者手当を申請しなくてはならなくなったダニエルは職業安定所を訪れますが、申込みはオンラインのみと言われてしまいます。
ダニエルはパソコンを持っていないし、使ったこともありません。
職業安定所で途方に暮れていると、2人の子供を連れて役所の人と言い争うケイティに出会います。
彼女はニューカッスルに越してきたばかりで道が分からず、約束の時間に遅れてきたため、給付金を受けられなくなったようです。
それだけで給付金が受け取れないなんて、イギリスの役所は冷たすぎます。
彼女に同情したダニエルは一緒になって抗議しますが、一緒に追い出されてしまいます。
このことがきっかけで彼らは仲良くなり、ダニエルはケイティの家の修理を手伝ったりして、2人の子供デイジーとディランとも仲良くなります。
一方で求職者手当の申請のために職業安定所のパソコンを使って試行錯誤しますが、時間切れになってしまい申請までたどり着きません。
困り果てたダニエルは隣人の若者チャイナの助けを狩りて、ようやく申請書類を提出します。
ようやく難所を越えたかと思えば、求職者手当を受けるには求職活動が必要だと言われたダニエル。
心臓病で働いてはいけないのに、形式的に求職活動しなくてはならないという矛盾した状況に追い込まれてしまいます。
ダニエルは、求職活動として自分の履歴書を配って回りますが、いざ採用の電話がかかると断らなくてはなりません。
ダニエルの有能な職歴を見込んで採用しようとした人の怒りを買ってしまうのです。
その後職業安定所に行きますが、求職活動の証拠がないから手当は受けられないと言われてしまいます。
追い詰められたダニエルは家にある家財道具を売り払いますが、さすがに大工道具は売ることが出来ませんでした。
一方でケイティはスーパーで万引きしてしまいますが、店長が同情して見逃してくれました。
その時にスーパーの警備員にお金に困っているならと電話番号を教えてくれました。
お金が無いせいで子供が虐められていることに耐えられなくなったケイティはその番号に電話します。
その仕事先は、売春。
ケイティの落としたメモを頼りにダニエルは売春宿を訪ねてケイティを説得しますが、帰されてしまいます。
求職者手当の申請を続けることに限界を感じたダニエルは、役所の外の壁にスプレーで自分の名前と主張を書きます。
彼と同じ立場の人たちはダニエルに共鳴して応援してくれますが、ダニエルは警官に取り押さえられてしまいます。
初めて捕まったダニエルは注意のみですぐに釈放。
ケイティはダニエルと仲直りして、求職者手当の審査の不服申立てに動いてくれました。
味方になってくれる代理人も見つかり、解決の兆しが見えてきました。
申し立て前に緊張したダニエルはトイレに入りますが、そこで心臓発作を起こしてしまいます。
ケイティが騒ぎに気づきトイレに入りますが、ダニエルはすでに息を引き取っていました。
ダニエルの葬式で、ケイティは国の制度が彼を死へと追いやったことを訴え、申し立て日にダニエルが用意していたメモを読み上げます。
そこには、貧しくても尊厳を失わず隣人に手を差し伸べてきたダニエルらしい言葉が綴られていました。
ココが見どころ
ケイティが代読したダニエル・ブレイクの最後の言葉は鳥肌が立ちました!
頑固親父だけど、情に厚くて心優しいダニエル・ブレイクという人物そのものを表している言葉でした!
力強いメッセージに心打たれます!
まとめ
現実のイギリスではどうなのか分かりませんが、ダニエルのような人たちに手を差し伸べられない国は腐っていると思いました。
結末は悲しくなりますが、最後まで人情と尊厳を失わなかったダニエルは誰よりも男らしくかっこよかったです!
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