この作品は、第90回アカデミー賞作品賞はじめ、計4つの賞を受賞しました!
怪獣映画で作品賞を獲得するなんて、史上初のとんでもないことなんです!
凛子
ひっきー
見逃せない、シェイプオブウォーターについて詳しくご紹介します!
作品情報
あらすじ
切なくも愛おしい究極のファンタジー・ロマンス。愛が溢れ出す
1962年、アメリカ。政府の極秘研究所で清掃員として働くイライザはある日、施設に運び込まれた不思議な生きものを清掃の合間に盗み見てしまう。
“彼”の奇妙だが、どこか魅惑的な姿に心を奪われた彼女は、周囲の目を盗んで会いに行くようになる。
幼い頃のトラウマからイライザは声が出せないが、“彼”とのコミュニケーションに言葉は必要なかった。
次第に二人は心を通わせ始めるが、イライザは間もなく“彼”が実験の犠牲になることを知ってしまう。
“彼”を救うため、彼女は国を相手に立ち上がるのだが——。
(出典:http://www.foxmovies-jp.com/shapeofwater/)
キャスト・監督
サリー・ホーキンス(イライザ)
1976年、イギリス、ロンドン生まれ。イギリスの最も尊敬されている女優の一人。
最初に国際的に認められたのは、マイク・リー監督の『ハッピー・ゴー・ラッキー』(08・未)で、ゴールデン・グローブ賞、ベルリン国際映画祭銀熊賞を始めとする数々の賞に輝く。
その後、ウディ・アレン監督の『ブルージャスミン』(13)でも高い評価を受け、アカデミー賞®、英国アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。
また、大ヒット作『パディントン』(14)のブラウン夫人役でも広く知られ、続編『パディントン2』(17)にも出演している。
マイケル・シャノン(ストリックランド)
1974年、アメリカ、ケンタッキー州生まれ。サム・メンデス監督の『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』(08)と、トム・フォード監督の『ノクターナル・アニマルズ』(16)でアカデミー賞にノミネートされる。
『マン・オブ・スティール』(13)のゾッド将軍役で世界的に知られ、続編となる『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(16)でも同役を演じた。
その他の出演作は、『パール・ハーバー』(01)、『バニラ・スカイ』(01)、『8Mile』(02)、『ラビング 愛という名前のふたり』(16)など。
リチャード・ジェンキンス(ジャイルズ)
1947年、アメリカ、イリノイ州生まれ。
80本以上の映画に出演している、ハリウッドでも最も人気の高い性格俳優の一人。
『扉をたたく人』(07)でアカデミー賞®にノミネートされる。
その他の出演作は、『バーン・アフター・リーディング』(08)、『俺たちステップ・ブラザース ―義兄弟―』(08未)、『食べて、祈って、恋をして』(10)、『キャビン』(12)、『アウトロー』(12)、『ジャッキー・コーガン』(12)、『ホワイトハウス・ダウン』(13)、『スポットライト 世紀のスクープ』(15)、『キングコング:髑髏島の巨神』(17)など。
ダグ・ジョーンズ(不思議な生きもの)
1960年、アメリカ、インディアナ州生まれ。
ギレルモ・デル・トロ監督の大ヒット作『ヘルボーイ』(04)のエイブ・サピエン役でその名を知られる。
続く、同監督の『パンズ・ラビリンス』(06)では、タイトルのパンとペイルマンという悪夢のキャラクターを演じて高く評価される。
また、『ファンタスティック・フォー 銀河の危機』(07)でシルバー・サーファーに扮してファンと批評家から絶賛される。
デル・トロ監督の『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』(08)で、再びエイブと二つのキャラクターを演じる。
ギレルモ・デル・トロ(監督/脚本/製作/原案)
1964年、メキシコ生まれ。短編映画やTVシリーズを経て、『クロノス』(93)で長編映画監督デビューを果たす。
続いて、『ミミック』(97)、『デビルズ・バックボーン』(01)、『ブレイド2』(02)、『ヘルボーイ』(04)を手掛ける。
2006年、『パンズ・ラビリンス』がアカデミー賞6部門にノミネートされ、撮影賞、美術賞、メイクアップ賞を受賞し、自身も脚本賞でノミネートされる。
ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞にもノミネートされ、監督、脚本家、プロデューサーとして国際的に絶賛され、唯一無比の世界観を作り出す映像作家として映画史にその名を刻む。
その後、『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』(08)、『パシフィック・リム』(13)、『クリムゾン・ピーク』(15)を監督する。
TVシリーズ「ストレイン」(14~17)では、脚本、監督、製作、原案を務める。また、ピーター・ジャクソン監督の『ホビット』三部作(12/13/14)の脚本を手掛ける。
(出典:http://www.foxmovies-jp.com/shapeofwater/cast/)
ネタバレ感想
これは、とても深い愛の物語。
シェイプオブウォーターとは、水の形や姿という意味であり、デル・トロ監督は「水の形は愛の形なんだ」と話をしていました。
水はどんな形にもなる1番強い力を持った物質である。ボトルに入れればその姿になり、蒸すことも出来る。これは愛と同じ。
愛する対象により形を変える。相手が誰であろうと。人種や性別に関わらず姿を変える。全てに適応する。水は強力で優しい物質だ。
これを表したものが、この映画であり、作中には様々な形の愛が出てきます。
この意味を知っていて観ると、観方が変わるはずです。
イライザの愛はその象徴であり、隣人であるジャイルズ、同僚で友人であるゼルダ、それぞれの愛の形が映されます。
ジャイルズの恋する相手は、パイ屋さん店員の男の子。
このシーンが出てきた時点で、そうか!と思います。
ゼルダの夫婦関係も、よくある夫婦関係を表しているようで、それぞれに対し説明はなくとも伝わるものはたくさんありました。
また更に奥には、カトリックであることや黒人女性のパートタイマーであったり、同じ毎日を送る日々などメッセージは多々。
これもいわゆる、「どんな形であろうと関係ない」ということと、現実のアメリカを表しているようにも見えます。
とても物静かで、隣人のジャイルズと支えあい平凡な日々を送る中、突然強烈に惹かれる存在に出会う。
そこからのイライザは、輝きを増しどんどん強くなっていくのです。
その、彼が実験の犠牲になると知り、ジャイルズに懇願するシーンはこの上なく涙が出ました。全身全霊で、彼を助けて!!と。
はじめは受け入れられないジャイルズとゼルダも、イライザの本気の心に負けて手伝います。全ては愛の力。
凛子
イライザの一人でお風呂に入るシーンが序盤何度かありますが、あのシーンは賛否あるようですが必要だと思います。
「女性」である。という意味だととらえました。
それが生きて来るところは、2人が愛し合うお風呂のシーン。
ひっきー
ラストのシーンはあのポスターなどで使われていた、水中で抱き合う姿。
これかぁ!ここで出て来るのか。。と泣きながら思います。
そして、この壮大なおとぎ話が終わります。
キャスティングも最高で、全てがピッタリはまっています。
デル・トロ監督は、幼い頃から怪獣やロボットが大好きで、今でも変わりなくその心を持っていることも素晴らしく、デル・トロ監督だからこそ撮れた作品。
本作も、幼少期に観た半魚人がベースです。
作品賞受賞したときに友人でもある、映画評論家の町山智浩さんが男泣きしていてつられて泣きそうでした。
彼自身も怪獣大好きで、取って欲しいけど難しいと思っていたので思わず涙がこぼれたようでした。
ココが見どころ
見どころは映像美!!
オープニングから完全に引き込まれる、めくるめく素晴らしい映像美。
そして、この世界観はデル・トロ監督ならではのものです。
生きものの彼の姿も、だんだん愛おしくなってくるのが不思議ですが、そこには強いこだわりがあり、念願のアカデミー賞を第90回に受賞した辻一成さんが目だけを担当したことも話題になりました。
時代設定や背景、全てが絡み合い完璧に繋がっています。
まとめ
愛と映画を深く愛する人のために作った。
そう語る監督の気持ちを受け取ることが出来ると思います。
是非、一人でじっくりとデル・トロ監督の世界に浸ってください。
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