この作品は、映画が人を選ぶものです。
意味不明。という意見多数。
凛子
ひっきー
挑戦したい方、挑戦して意味不明だった方、是非読んでくださいね!
作品情報
あらすじ
タイのバンコクでボクシング・クラブを経営しているジュリアン(ライアン・ゴズリング)の兄ビリーがある日、惨殺される。
母のクリスタル(クリスティン・スコット・トーマス)は溺愛する息子の死を聞きアメリカから駆け付けると、怒りのあまりジュリアンに復讐を命じるが、ジュリアンたちの前には元警官だと名乗る謎の男チャンが立ちはだかる。
そして、壮絶な日々が幕を開けるのだった―。
(出典:http://klockworx.com/movie/m-400084/)
キャスト・監督
ライアン・ゴズリング(ジュリアン)
ゴズリングが注目を集めるようになったきっかけは、商業的に成功したロマンティック・ドラマ『きみに読む物語』(2004年)への出演である。
映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』(2015年)、『ラ・ラ・ランド』(2016年)での演技は好評を得て、後者ではゴールデングローブ賞 映画部門 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門)を獲得したほか、2度目のオスカーノミネートを受けた。
クリスティン・スコット・トーマス(クリスタル(母親))
映画初出演となった『プリンス/アンダー・ザ・チェリームーン』でいきなりラジー賞の最低助演女優賞にノミネートされてしまうなど、キャリアの初期では苦労が多かったが、その後、1994年公開の『フォー・ウェディング』で英国アカデミー賞助演女優賞を受賞。
1996年公開の『イングリッシュ・ペイシェント』でアカデミー賞主演女優賞の候補となった。
ヴィタヤ・パンスリンガム(チャン)
1959年、バンコクに生まれる。
2010年、長編映画に初出演。2013年、『オンリー・ゴッド』に出演する。
2014年、『The Last Executioner』で第17回上海国際映画祭最優秀男優賞を受賞する。
ニコラス・ウィンディング・レフン(監督・脚本)
レフン自らの脚本・監督・出演による短編映画がマイナーなケーブルテレビ局で放送されると、彼の人生を変えるオファーが来る。
320万クローネの出資により、当時24歳の彼が脚本・監督を務めたバイオレンス映画『プッシャー』(1996年)が公開され、批評面でも興行面でも大成功を収める。
ハリウッドでの初監督映画『ドライヴ』が2011年のカンヌ国際映画祭のコンペティション部門で上映され、監督賞を受賞する。
(出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/)
ネタバレ感想
冒頭にも書きましたが、調べてみてもわかる通り、笑っちゃうほどの低評価なのです。
でも!好きな人は癖になる作品であり、監督です。
独特な世界観を放つ映画を観ると、こんなのがもっと観てみたい!と思い、監督で探すようになります。
俳優で選ぶのではなく、監督で作品を選ぶのです。
間違いなくそこへ入ってくる、このニコラス・ウィンディング・レフン。
とは言っても、一般受けしないので一部に大人気!の部類です。
独特の一つには、色。
綺麗にも見え、闇の世界にも見え、色で語ります。
後にそれを存分に発揮したネオンデーモンという作品がありますので、またそれは次として。
その中に描かれる静かなる狂気は、もうアートのようです。
母の命令で兄の復讐へ行くジュリアン。
この母と子供の関係性がまた濃く、逆らえないところがカギです。
どうして殺されたのかを知り、それでも復讐をするのか?
そもそも、兄は少女に乱暴を働いた上、殺害。
そのため、その報いとして殺されていたのです。
それでも実行しようとするジュリアンに、それなら仕方ないと立ちはだかる元警官であり街を牛耳るチャンに狙われる。
このチャン、めちゃくちゃ強く、刀を使いムエタイも出来、冷酷無比。
キャラクターかなりカッコ良く、背中から刀を出すのには興奮します。
母親はジュリアンだけではマズイと、他の刺客も雇いチャンを探す。
結果、ジュリアンも送られた刺客たちもチャンに太刀打ちすることは出来ず、全ては母の仕業だと知り根源を消し去りに行きます。
追い詰められた母親は、思いっきりお腹を刺されますが、血まみれのシーンすらアートです。
残ったジュリアンはチャンにあとを委ね、腕を差し出し切り落とされ終わります。
この伏線として、ジュリアンは何度も腕を見つめたり拳を握る場面があります。
父を撲殺したこの腕、そして何も出来ない自分、母の言いなりである自分、女性と関係を持つことが出来ない自分、全てを投影しているよう。
自分自身でも、行く先はわかっていたのだと思います。
カラオケの謎
凛子
これはもちろん観た人にしかわかりませんが、今までに体験したことのない衝撃が襲います。
チャンは天罰を下すべく、刀を使い振り下ろす。
そして衝撃はそこではなく、そのあと!
突然大きなお店のステージで、大勢の観客の前でカラオケを歌うのです。
ここで映画を観ている全員と言っても過言ではなく、みんな口ポカーンなはず。
え???これ、何??なに?え?
駆け巡り、また元に戻るように話は続き…
そしてまた天罰を下し、そしてまたまさかのカラオケ!!
この映画では、このシーンがかなりインパクトが強く、意味がわからない。なんだこれ?になるのです。
しかし、これには…いや、カラオケだけではなく深い意味が散りばめられています。
カラオケの持つ意味は「浄化」であり、レクイエム。(歌っている内容は讃美歌ではないです)
教会で歌っているようなイメージをすると、皆が黙って聴いていることも頷けます。
原題「Only God Forgives」神よ許したもう
神とはチャンであり、メタファー。
名前であるチャンとは、職人や象とも訳され、象はタイでは神であると言われています。
そして、これらは映画の中では全く語られず、観ている者に委ねているのです。
え?なにこれ?意味不明。では勿体ない。
まとめ
レフン監督とゴズリングは2012年公開の「ドライヴ」という作品で注目を浴びました。
やはり独特の世界観があり、次にも期待だったのが本作。
期待を遥かに上回る飛びぬけた感で、より引き込まれます。
そして、もっともっとと次がどんな作品になるのか観たくなる。
凛子
ひっきー
実際に勧めて観た人の感想、全然意味が分からないし、なんだったのかっていう感じ。
と、冷静に言われたのでお気をつけて。
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