エディ・レッドメインとアリシア・ヴィキャンデルの演技力の高さで話題となった映画「りりーのすべて」。
ひっきー
凛子
今回は、「リリーのすべて」についてご紹介します!
作品情報
あらすじ
1926年、デンマークのコペンハーゲン。
風景画家のアイナー・ヴェイナーは結婚して6年目になる肖像画家の妻ゲルダと仲睦まじい日々を送っていた。
ある日、ゲルダに頼まれて女性モデルの代役を引き受けたのがきっかけとなり、自分の中に潜んでいた女性の存在を自覚するようになる。
最初は遊びのつもりでアイナーに女装をさせ、“リリー”として外に連れ出し楽しんでいたゲルダも、次第にアイナーが本気だと気づき激しく動揺するが…。
キャスト・監督
監督:トム・フーパー
リリー・エルベ(アイナー・ヴェイナー):エディ・レッドメイン
ゲルダ・ヴェイナー:アリシア・ヴィキャンデル
ヘンリク:ベン・ウィショー
ヴァルネクロス:セバスチャン・コッホ
ウラ:アンバー・ハード
ハンス:マティアス・スーナールツ
ネタバレ感想
夫婦の愛の形は、画一的なものではない。
ジェンダーを超える愛の物語が描かれている作品でした。
1920年代は、性的少数者(LGBT)に対して現代のように寛容ではなかった時代です。
男性として生きることに違和感・苦痛を抱いていた、アイナーは妻ゲルダにそのことを打ち明け、病院に診てもらいに行くシーンでは、性的少数者に対する当時の寛容度の低さが顕著に現れていました。
いくつかの医者に診てもらいに行くと、どの医者もアイナーのことを精神病や変人扱いしてしまうのです。
ひっきー
それでもゲルダは「夫は病気なんかじゃない」と、夫を支え続ける愛の深さ。
心から愛していないと、医者の言うことを否定などできないと思います。
凛子
そんなゲルダでも、夫への愛に迷いが生じ、感情が揺れ動くシーンがありました。
夫が女性として、リリーとして生きたいと告白し、心がボロボロになってしまったゲルダの前に、夫の友人ハンスが登場。
ハンスは、ゲルダを異性として、女として扱ってくれて、2人はキスしてしまいます。
女として見てくれなくなった、夫。
女として見てくれる、ハンス。
自分に向けられる2つの感情の対比によって、ゲルダの心は揺れ動き、葛藤し、もがいている姿が見ていて、胸が苦しくなりました。
結局、キスだけに留まり、罪悪感を感じつつ夫の元へ帰宅。
ひっきー
ゲルダの愛は、ジェンダーを超えるほど深く、強力。
凛子
ココが見どころ
この作品を支えているのは、第88回アカデミー賞で主演男優賞にノミネートされたエディ・レッドメインと、助演女優賞を受賞したアリシア・ヴィキャンデルの2人の演技力です!
エディはアイナーの時の性に対する違和感と、リリーになった時の開放感を見事に演じ分けていました。
ひっきー
メイクや女性ものの洋服といった外見だけではなく、立ち居振る舞いや声、視線、女性の柔らかい雰囲気を、演技力で見事に表現していました。
凛子
そして、妻ゲルダを演じたアリシア。
夫が女性として生きる道を選んだ時の、ゲルダの戸惑いや葛藤、苦悩、それでも愛し続ける愛情深さが、アリシアの演技を通して繊細に描かれていました。
ひっきー
演技力の高い2人だからこそ、お互いを高め合い、支え合って素晴らしい作品になったと思います!
まとめ
現代は少しずつではありますが、性的少数者に対して寛容になっています。
しかし、1920年代当時はほとんど公で語られることはありませんでした。
ひっきー
凛子
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