凛子
ひっきー
「ラ・ラ・ランド」にはデミアン・チャゼル監督のたくさんの思いが詰まっています。
今回はそんな「ラ・ラ・ランド」をご紹介します。
作品情報
あらすじ
夢を叶えたい人々が集まる街、ロサンゼルス。
映画スタジオのカフェで働くミアは女優を目指していたが、何度オーディションを受けても落ちてばかり。
ある日、ミアは場末の店で、あるピアニストの演奏に魅せられる。
彼の名はセブ(セバスチャン)、いつか自分の店を持ち、大好きなジャズを思う存分演奏したいと願っていた。
やがて二人は恋におち、互いの夢を応援し合う。
しかし、セブが店の資金作りのために入ったバンドが成功したことから、二人の心はすれ違いはじめる……。
(出典:http://gaga.ne.jp/lalaland/about.html)
キャスト・監督
ライアン・ゴズリング (セバスチャン)
1980年、カナダ、オンタリオ州生まれ。
『きみに読む物語』(04)が世界的大ヒットを記録し一躍人気を獲得する。
その後、『Half Nelson』(06)でアカデミー賞®にノミネートされ、演技派俳優としても認められる。
『ラースと、その彼女』(07)、『ブルーバレンタイン』(10)、『スーパー・チューズデー~正義を売った日~』(11)で、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。
最新作は、テレンス・マリック監督の『Weightless』(17)、リドリー・スコットが製作を務める『ブレードランナー』の続編『Blade Runner2049』(17)。
エマ・ストーン (ミア)
1988年、アメリカ、アリゾナ州生まれ。
大ヒットシリーズ『アメイジング・スパイダーマン』(12)とその続編(14)で広く知られ、『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(14)で、アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞など数々の栄えある賞にノミネートされる。
人気、実力共に、今ハリウッドで最も輝いている女優。
最新作は、実在のテニス選手ビリー・ジーン・キングを演じる『Battleofthe Sexes』(17)。
舞台でも活躍、ロブ・マーシャル演出のブロードウェイ・ミュージカル「キャバレー」でサリー・ボウルズ役を演じ、ニューヨーク・タイムズから「激しく人の心を揺さぶり、一度観たら忘れられない」と絶賛される。
デイミアン・チャゼル (監督/脚本)
1985年、アメリカ、ロードアイランド州生まれ。
2014年、『セッション』がサンダンス映画祭でグランプリと観客賞のW受賞を果たしてたちまち注目される。
アカデミー賞でも、作品賞や自身の脚色賞を含む5部門にノミネートされ、J・K・シモンズの助演男優賞を含む3部門で受賞する。
その他にも膨大な数の賞を獲得し、世界各国でスーパーヒットを記録して一躍時の人となる。
初めて監督を手掛けた作品は、ハーバード大学在学中に制作したミュージカル映画『Guy and Madeline on a Park Bench』(09)。
メディアから高い評価を受け、LAウィークリーには「2010年のベストデビュー作」、タイムアウトニューヨークからは「いとも簡単に、ここ数十年の中で最高の作品としてのし上がった」と絶賛される。
(出典:http://gaga.ne.jp/lalaland/about.html)
ネタバレ感想
ロサンゼルスのハイウエイを通行止にして撮影が行われた、あの冒頭のシーンから一気に「ラ・ラ・ランド」の世界に引き込まれます。
耳から離れない音楽、色鮮やかな衣装など観客は心を掴まれてしまいます。
「ラ・ラ・ランド」で好きなシーンという人も多いのがこの冒頭のシーンです。
そしてその渋滞の中にセバスチャンとミアもいます。
女優を目指しているミアは緑の洋服を見ていることが多いです。これはミアを演じたエマ・ストーンの目がグリーンだったから彼女の色を緑にしたと監督は言っていました。
それに対してセバスチャンは茶色のようなイメージで描かれています。
そんな2人が出会い恋に落ちて行くのですが、2人の恋愛を四季を通して描いています。
春:2人の出会い
夏:ラブラブな2人
秋:2人のすれ違い
冬:2人の別れ
2人の出会いの時に、ロサンゼルスが一望できる丘の上で2人は踊ります。
このシーンも「ラ・ラ・ランド」で大好きなシーンにあげる人が多いです。
このシーンは本当にあの場所で撮影が行われています。
マジックアワーと言われる、太陽が沈んで影が映りこまないほんの数分を使って撮影されています。
何日も通ってその時間だけを狙って撮影された、大変時間のかかっているシーンです。
しかも長回しで撮られているシーンなので、演じているライアン・ゴズリングとエマ・ストーンも大変だったんだろうなと想像できますね。
2人の恋愛は上手くいっているように見えていましたが、次第にすれ違い始めます。
恋愛だけでなく、それぞれの夢でもうまくいかない2人は悩み苦しんでいました。
しかしそんな時ミアにはチャンスが訪れ、オーディションに合格します。
そしてミアは自由としてパリに向かったのでした。
そして舞台は5年後。
ミアには夫といて子供がいます。
たまたま夫と出かけた時に、ジャズのお店を見つけます。そのお店は昔、ミアがセバスチャンに提案した名前でした。
お店の中に入るとセバスチャンがいます。
セバスチャンもミアに気がつき、ピアノを引き始めます。
ここから、一気に夢のシーンになります。
結ばれなかった2人でしたが、この夢の数分の間では結ばれて幸せな生活を送っているのです。
この数分に結ばれることができたから、2人は笑顔で別れられたのです。
結ばれなかったことに関しては、ハッピーエンドではないですが、夢を追いかけ夢を叶えた2人の人生はハッピーなのです。
だからは視点を変えれば「ラ・ラ・ランド」はハッピーエンドで終わったとも言えるのです。
ココが見どころ
「ラ・ラ・ランド」にはたくさんのミュージカル映画をオマージュしています。
昔からのミュージカルファンにとっては嬉しい作品なんです。
そのオマージュの方法は撮影方法から始まっています。
ハリウッドのミュージカル黄金時代だった時の撮影方法で撮影されています。
「ラ・ラ・ランド」が色鮮やかなのもその頃のミュージカルの特徴です。
そして色んなシーンで過去の名作を思い出します。
『ジェルブールの雨傘』
『ニューヨーク・ニューヨーク』
『巴里のアメリカ人』
『雨に唄えば』
『オール・ザット・ジャズ』
などなど。
たくさんあります。
もちろん監督自身の前作『セッション』にも繋がります。
そんなたくさんの作品をイメージさせる「ラ・ラ・ランド」には監督の映画に対する愛と尊敬が込められた作品になっていたのです。
まとめ
全世界の人にミュージカルの楽しさ、面白さ、素晴らしさを伝えた作品が「ラ・ラ・ランド」です。
そして見た人達は監督の思いを受け取り、映画に夢中になりました。
「ラ・ラ・ランド」を見ると他のオマージュ作品も見たくなります。
映画っていいなーと感じさせてくれます。
いつまでもみんなに愛される作品が「ラ・ラ・ランド」です。
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