今回はドキュメンタリー映画をご紹介しますよ!
2015年にフランスで異例の大ヒットした映画「TOMORROW パーマネントライフを探して」です。
ひっきー
凛子
それでは、本作の内容を詳しくご紹介します!
本作情報
あらすじ
クエンティン・タランティーノ監督の『イングロリアス・バスターズ』などハリウッドでも活躍、大ヒット作の『オーケストラ!』で知られる女優メラニー・ロラン。監督としてもカンヌ国際映画祭で作品が上映されるなど評価が高く、ファッション誌の表紙も飾る女性たちの憧れの存在。そんな彼女が、活動家・ジャーナリストのシリル・ディオンと、フード、エネルギー、マネー、教育の今を巡る旅に出た。“新しい暮らしを始めている人々”との驚きの出会い。世界とつながりシェアしながら、新しいライフスタイルが見えてくる―。
キャスト・監督
監督:メラニー・ロラン
監督・シナリオ:シリル・ディオン
(出典:http://www.cetera.co.jp/tomorrow/)
ネタバレ感想
自分がいかに無知であるか、つくづくと感じさせる作品でした。
ストーリーは、21人の科学者たちが現状のライフスタイルを続けると人類は滅亡するという論文を発表し、警鐘を鳴らしたことから始まります。
映画「イングロリアス・バスターズ」に出演した女優であり監督でもあるメラニー・ロランたち一行がその論文に衝撃を受け、新たなライフスタイルを求めて世界へ旅に出ます。
本作では、「農業」「エネルギー」「経済」「民主主義」「教育」の5つのテーマに焦点を絞っていました。
「農業」編では、アメリカのデトロイトと、イングランドのトッドモーデンへ取材に行きます。
廃墟が多く犯罪率の多い荒んだイメージの強いデトロイトに、一体何があるんだろうと惹き付けられます。
なんとデトロイトの人たちは新鮮な野菜が届かなくなったから、だったら自分たちで作ろうじゃないかと自らを奮い立たせ、自給自足の生活が広まっていたのです。
この展開には度肝を抜かれました!
トッドモーデンでは、道路の脇や駐車場の余ったスペース、公共の場など、日本では考えられない場所に何百種類もの野菜や果物を植えて、インクレディブル・エディブル(みんなの菜園)を広めていました。
実は、トッドモーデンはインクレディブル・エディブル発祥の地。
トッドモーデンを模範にして、世界でも広まっているインクレディブル・エディブルを日本でも始めてほしいと切に願います。
「エネルギー」編では、デンマークやアイスランド、フランスなどを訪れます。
どちらの国も石油・石炭・火力・原子力発電から、風力・水力・地熱・バイオマスといった再生可能エネルギーへとシフトチェンジ。
活動は国だけでなく、個人のレベルでもエコな動きが目立ちました。
国民の50%が自転車で移動、20%が徒歩通勤。
日本人も見習うべきですね。
「経済」編の訪問先は、フランス、イングランド、スイス。
特に気になったのは、イングランドで地域通貨と呼ばれる独自の通貨を発行していることでした。
地域通貨は市内のお店で使えるため、地元企業の経済発展に貢献しているそうです。
「民主主義」編では、アイスランドとインドを訪れます。
アイスランでは、2008年の金融危機で政府が信用を失ったため市民が立ち上がりました。
市民の中から無作為に1000人を選び、政治家や企業を監視する組織が誕生。
さらに市民から25人を選出して、市民による市民のための新憲法を作りました。
民主主義じゃない民主主義国家は数多くありますが、アイスランドは本当の意味で民主主義だと感じました。
「教育」編の訪問先は、フィンランド。
日本では考えられない教育方法に衝撃を受けました。
生徒15人という少人数に対して、先生は2人。
学習方法は先生のスタイルに合わせたものではなく、主軸は生徒たち。
単語から学ぶ子供や文章から学ぶ子供など、子供の学びやすい学習方法に合わせて教育していきます。
そして、生徒と先生は対等。
日本だと先生は全体的な権威を振るう存在なので、フィンランドの子どもたちが羨ましかったです。
この映画を通して、日本では広まっていない活動ばかり取り上げられていたので、勉強になりました。
自分たちの知らないところで画期的な活動が行われている事実を教えてくれ、自分たちの未来について考えを巡らせるいい機会を与えてくれた映画でした!
ココが見どころ
世界中を旅して回る本作。
内容もさることながら、自然な映像美が素晴らしかったです。
ドキュメンタリー映画なので、もちろんCG等は一切使用していません。
CGやデジタル技術で映像をきれいに見せる映画が増えていますが、ありのままの自然の美しさがこれほど美しいのかと驚嘆させされます。
映画を通して観るより、実際に肉眼で見るときっともっと綺麗なんだろうなと思います。
パーマネントライフを目指して積極的に活動しているヨーロッパや北欧諸国に移住したくなるほど、緑いっぱいの美しい街並みに癒やされました。
まとめ
決して気分が暗くなってしまうようなドキュメンタリーではありません。
映画に登場する人たちは身近にできることを楽しく実行していて、未来についてポジティブになれる映画でした。
色んな国を飛び回って撮影された映像も非常に美しく、オススメのドキュメンタリー映画です!
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