今回、ご紹介する映画はリチャード・リンクレイター監督が手掛けた「スクール・オブ・ロック」です。
ひっきー
凛子
それでは、本作について詳しく語ります!
作品情報
あらすじ
ロックの心を全身で体現するギタリスト、デューイ・フィン。
しかし、そのあまりの破天荒ぶりがアダとなり、ついにバンドをクビになってしまう。
一方私生活でも、家賃の滞納が原因で居候していた親友ネッドのアパートを追い出されようとしていた。
そんな時、ネッドのもとに名門私立小学校から代用教員の話が舞い込む。たまたま電話に出たデューイはお金欲しさから自分がネッドになりすまし、臨時教師の職に就いてしまうのだった。
ところが、いざ小学校へ行ってみると、そこは厳しい管理教育がなされ、従順な生徒たちにはまるで覇気も個性も感じられなかった。
まともに授業をする気もないデューイにとってそれはどうでもいいことだったが、そんな生徒たちが音楽の才能にあふれていると知ったとき、彼の頭にはあるよこしまなアイデアが浮かぶのだった。
(出典:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=319234#1)
キャスト・監督
監督:リチャード・リンクレイター
デューイ・フィン:ジャック・ブラック
ロザリー・マリンズ:ジョーン・キューザック
ネッド:マイク・ホワイト
パティ:サラ・シルヴァーマン
ザック:ジョーイ・ゲイドス・Jr
サマー:ミランダ・コスグローヴ
フレディ:ケヴィン・クラーク
ケイティ:レベッカ・ブラウン
ローレンス:ロバート・ツァイ
トミカ:マリアム・ハッサン
マルタ:ケイトリン・ヘイル
アリシア:アレイシャ・アレン
(出典:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=319234#1)
ネタバレ感想
こんな先生が学校にいたら最高なのに!と思うほど、最高にクールな先生に出会える作品です。
主人公のデューイを演じるのは、ジャック・ブラック。
熱すぎるほどのロック愛と裏表のない真っ直ぐな性格がスクリーンを通してひしひしと伝わってくるので、ジャック・ブラックは適役でした。
バンドを組んでいたデューイは自分勝手なパフォーマンスによってバンドをクビになり収入はゼロ。
そんな時に、同居中の友人ネッド宛てに私立学校から臨時教師を頼みたい電話がかかり、デューイはネッドになりすまして臨時教師として教壇に立つことにより物語が展開していきます。
友人役のネッド演じたのは、本作の脚本家を務めたマイク・ホワイト。
ジャックとマイクは個人的に仲が良くて、本作以外にも「オレンジカウンティ」「ナチョ・リブレ 覆面の神様」でもタッグを組んでいます。
厳格でルールの多い私立学校とロックのことしか頭にない男の組み合わせが、面白くならないはずはありません。
面白い化学反応が起こります。
学校のルールや厳格な両親に縛られた子どもたちを見て、デューイは子どもたちにロックを教えていきます。
もちろん彼に教えることができる分野はロックしかないわけですが、学校にがんじがらめにされ、拘束された子どもたちは「魂を解放」することの大切さをデューイから学びます。
これは抑圧の解放というロックの本質をついた展開です。
それが学校教育と見事に融合しているところが、意外性があって面白い点です。
デューイの底抜けの明るさとロックへの情熱、そして生徒一人ひとりにまっすぐ向き合ってくれる性格から、子どもたちは段々とデューイのことを信じ、ライブに向けて猛練習を始めます。
歴史の時間はロックの歴史。
宿題は、伝説のバンドたちのCDを聞いてくること。
授業はバンド練習。
型破りで破茶滅茶なデューイ先生ですが、ロック好きの自分からすると生徒たちが羨ましいです。
デューイが来る前は、常にお行儀よく厳しいルールを守ることばかりに気を取られていた子どもたちが、デューイの影響でだんだんと自分たちの価値に気づいてキラキラとしている姿は、とても眩しく感じました。
ラストは、学校の反対を押し切ってバンドバトルに出場。
優勝は逃しますが、学校側にも子供たちの両親にも認められるほど素晴らしい演奏を披露して大団円を迎えます。
ラストのエンドロールも印象的。
デューイをボーカルに、子供たちのバンドが演奏しながらエンドロールが流れていきます。
ジャック・ブラックに最後の最後まで笑わせてもらいました!
ココが見どころ
ジャック・ブラックに負けていない魅力的な子どもたち。
上映時間108分という短い時間であるのにもかかわらず、子どもたちを中途半端に描くことはなく、1人の子供だけにフォーカスすることもなく、1人1人の個性を深く丁寧に、かつ分かりやすく描かれていて制作陣の手腕を見せつけられました。
楽器を演奏した子どもたちは実際に楽器を演奏できるようで、劇中の演奏シーンも子どもたち自身で演奏しているそうです。
特にお気に入りの子役は、バンドのマネージャーを務めていたサマー。
楽器を演奏しないサマーは、学級委員として、マネージャーとして、なんでも仕切りたがるませた女の子です。
バンドメンバーではないのに、彼女の存在感が際立っていました。
こういうタイプの女の子は、周りの子どもたちに嫌われるキャラとして描かれがちですが、いい塩梅の仕切り屋なので個性的なおもしろキャラとして描かれている点が良かったです。
まとめ
ロック好きの人もロックに全く興味のない人でも楽しめる本作。
ジャック・ブラックの変顔やコミカルな動きに笑いながらも最後は爽快感と感動を与えてくれる良作です!
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