今回ご紹介する映画は、スティーヴン・キングの小説「霧」を原作とした2008年の映画「ミスト」です。
ひっきー
凛子
作品情報
あらすじ
のどかな田舎町を襲った激しい嵐の翌日、デヴィッドは湖の向こう岸に発生した異様に深い霧に懸念を抱きながら息子と共にスーパーマーケットへ買い出しに出掛けた。
するとやはり、その濃い霧は間もなく買い物客でごった返すマーケットに迫り、ついには町全体を飲み込むように覆っていく。
人々がマーケットに缶詰状態となる中、霧の中に潜む不気味な触手生物を発見するデヴィッド。
彼を信じた者たちはただちに店のバリケードを作り始め、武器になる物もかき集める。
その一方、骨董品店の女主人カーモディは狂信めいた発言で人々の不安を煽ってしまう。そして夜、突如として霧の中の生物たちが襲撃を開始、店内は大混乱となるのだが…。
(出典:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=329978)
キャスト・監督
監督:フランク・ダラボン
デヴィット:トーマス・ジェーン
ビリー:ネイサン・ギャンブル
カーモディ:マーシャ・ゲイ・ハーデン
アマンダ:ローリー・ホールデン
ダン:ジェフリー・デマン
オリー:トビー・ジョーンズ
(出典:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=329978)
ネタバレ感想
救いようのないバッドエンドに気分が暗くなる映画でした。
本作の主人公は、有名な画家のデヴィット。
彼の住む町に嵐がやって来た翌日、家の窓やボート小屋が壊れてしまったので、妻のステファニーを家に残して8歳の息子ビリーと買い出しにスーパーへ行くことになりました。
彼らがスーパーで買い物をしていると、何やら外が騒がしい様子。
パトカーと消防車が次々と通過し、サイレンが鳴り始めました。
鼻血を出した初老の男性ダンが「霧の中に何かいる」と叫びながら店内に飛び込んできたかと思うと、スーパーはあっという間に濃霧に包まれ、スーパー全体が揺れ始めました。
揺れは収まったものの、店内に取り残された人たちの憶測が交錯。
そんな混乱の中、8歳の娘に弟の子守を頼んで外出していた女性が、周りの反対を押し切って、霧の中を去っていきました。
後述しますが、この人はラストの衝撃的な展開にもっていってくれる人の一人です。
残りの人は店内で救助を待つことにしました。
ビリーに毛布を用意しようとしたデヴィットは、裏手の倉庫でシャッターが何かに押されているのを発見。
デヴィットが忠告するも、数人がシャッターを開けたところ霧の中から巨大なタコの触手が出現。
若い男性店員が犠牲になりながら、なんとかシャッターを閉めました。
夜になると、巨大なイナゴが光に誘われて店のガラスに張り付き、それを捕食しようとするより大きな生物がガラスを突き破って店内はカオス状態。
なんとかガラスの割れた部分を塞ぐも、犠牲者は大勢。
火傷を負ったジョーのために隣の薬局へ向かったデヴィットたちでしたが、命からがらスーパーに戻ると、店内の雰囲気は一変。
最初は、誰も信じなかった狂信者カーモディの予言や言動にほとんどの客が信じ、すがるようになっていました。
カーモディ信者の格好の餌食になったのは、ジェサップ二等兵。
信者に問い詰められた彼は、軍が行っていたアローヘッド計画について白状。
アローヘッド計画とは異次元の世界に窓を開けて観察すること。
どうやらその窓から異次元の生物たちが侵入してきたことが明らかになります。
ジェサップを神の冒涜だと罵るカーモディと信者は、ジェサップの腹を何度も刺し、生贄として外に放り出しました。
ここは人間の醜さが全面に出た嫌なシーンです。
デヴィットと彼に肩入れする仲間たちはこのままでは自分たちも生贄になると思い、逃げ出そうとします。
しかしカーモディに見抜かれ息子のビリーを生贄に差し出せと迫られ、緊張がピークに達します。
ここで、副店長のオリーが持っていた銃でカーモディを射殺。
信者たちが唖然とする中、デヴィットたちは犠牲者を出しながら車に乗り込みます。
乗れたのは、デヴィット、ビリー、アマンダ、ダン、レプラー。
デヴィットはまず、妻を迎えに自宅に向かいますが、時すでに遅し。
蜘蛛の糸に絡め取られて死んでいる妻の姿を目にします。
彼らは、霧の晴れている場所を探し車を走らせ続けますが、ついにガス欠。
万策尽きた彼らに残されているのは、拳銃と銃弾4発。
なんとデヴィットは息子のビリーと他の3人を射殺してしまいます。
1人残ったデヴィットは、異次元の生物に自分を殺してもらおうと車の外に出て叫びます。
デヴィットが死んでバッドエンドかと思ったら、それよりも最悪のラストを迎えます。
叫んでいたデヴィットの後ろから、戦車が次々と登場。軍隊がまだ一部機能してて自分以外の人間が生きてたのです。
そして、霧が徐々に晴れていきました。
息子を撃ち殺して泣き叫ぶデヴィットを映しながら終わりを迎える衝撃のラストでした!
ココが見どころ
ラストの衝撃は、一度観たら忘れられなくなります。
もう少しスーパーで待っていれば…、もう少し射殺を遅らせれば…とデヴィット目線になって後悔が止まりません。
そして、デヴィットが車を進めた進行方向は戦車と同じ方向。
もし逆方向に進んでいたらガス欠になる前に戦車と出会えたんじゃないかと思うとあまりにも辛いエンディングでした。
また、霧が晴れた後に救助され戦車に乗っていた人の中に、子供が心配でスーパーから飛び出した女性の姿と彼女の子供たちの姿がありました。
自分は家族を救えなかったと絶望するデヴィットの姿に打ちのめされるラストでした。
まとめ
映画で慟哭を味わい人にオススメの映画でした!
しかし、鑑賞後はしばらく後を引く映画です。
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