凛子
ひっきー
長編デビュー作にして大ヒット、数々の賞も受賞した「チェイサー」ご紹介します!
作品情報
あらすじ
元刑事のジュンホが経営するデリバリーヘルスで、ヘルス嬢が次々と失踪するという事件が起こっていた。
ジュンホは彼女たちに渡した高額な手付金を取り戻すため捜索を開始する。
やがて、出勤したミジンの相手の番号が、それまでに失踪した嬢達が最後に仕事をした相手と一致していることがわかる。
ジュンホは単身、男の自宅へと向かっているというミジンの下へ急ぐ。
(出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/)
キャスト・監督
キム・ユンソク(ジュンホ)
1968年1月21日韓国 忠清北道丹陽郡に生まれる。韓国の俳優。
1988年、舞台『欲望という名の電車』でデビュー。
2008年、映画『チェイサー』で主演を務める。
ハ・ジョンウ(ヨンミン)
1978年3月11日韓国 • ソウル特別市に生まれる。
2002年製作、2003年1月韓国公開の『マドレーヌ』で映画デビューする。
時をほぼ同じくしてドラマ界にも進出、『プラハの恋人』で注目される。
兵役中には約10本の軍広報映画に出演し、2000年3月から約3ヶ月間、東ティモールで慰問公演勤務をした経験がある。
ナ・ホンジン(監督・脚本)
幼少期は全羅南道谷城郡で過ごした。
漢陽大学校工芸学科に入学した後、韓国芸術総合学校を卒業する。
2008年、『チェイサー』で長編映画監督デビューを果たす。
ネタバレ感想
とにかく残忍で主役二人の血みどろの戦いの映画。
そのシーンや展開はかなりキツイものがあるのですが、なんと言ってもこれ「実話を基に」作られているのです。
しかも実際に起こった事件の方がより残忍であり、その上犯人はカニバリズム。
富裕層の高齢者と風俗嬢、合わせて26人殺害しました。
このことを考えると映画は…なんて思っても、数の問題でもなく軽くもありません。
とても残虐な行動なのに何かリアル、と感じるのは実話を基にしているためかもしれません。
女性を送り届けた後、または待ち合わせた後そこでは何が行われているかは分からない。
時間が来ても帰って来ない、そこではじめて何かあったのか?と気づく。
その時間内は誰も来ず、二人きり。
これは現実にある仕事であり、この状況は普通に起こり得るのです。
無差別殺人鬼には会ったが最後、運が悪かったと思うしかない。
もうこの映画を観ているとそう思うしかないというぐらいになり、全く無関係なくただそこにいて運が悪く殺される。
ジュンホが他店にも確認すると同じようにいなくなった女性がいました。
これをずっと続けていたと思うと更にゾッとします。
ヨンミンが本当に不気味で人を逆なでする人間、ニヤッと笑ったり顔色一つ変えずに行動を起こす。
演技が上手すぎるのもありますが、サイコパスと言われる人物は本当にこういう感じのようです。
ヨンミン役のハ・ジョンウは数多くの作品に出演し、作品ごとにかなり変わります。
ナ・ホンジン監督が後に製作する「哀しき獣」では、キム・ユンソク&ハ・ジョンウが再度共演しており内容もまたハードなものになっています。
そして三本目が「哭声/コクソン」。
この監督がどれほど奇才かこの三本で嫌という程分かります。
ココが見どころ!
ジュンホとヨンミン、二人の壮絶な戦いでありその迫力は相当なものです。
ヨンミンは完全なるサイコパスであり、それを追うジュンホもだんだんと狂気が露わになる。
韓国ならではと言ってもいいぐらいの人間臭さと過激で暴力的な描写。
綺麗に見せる、なんてものは全くありません。
そこがいい所であり、グッと見入ってしまう。
逆に苦手と感じる人には終始ダメかもしれません。
スプラッター映画のように殺害シーンを血まみれでエグく見せるのとは違い、血まみれは同じでも断然現実味があります。
見ている内に、追うジュンホもおかしいと思いきや一番まともであり一番優しく思いがある人物だと分かります。
なんとも言えないラストであり、たっぷり余韻が残るのは良いか悪いか観る人によります。
まとめ
ショッキングな内容で韓国ではR18、日本ではR15指定の異例の大ヒットでした。
ワーナーとディカプリオがリメイク権を獲得していると伝えられ、数年経ちますがR18ぐらいで製作しなければあまり意味がないような気もします。
きっとここまでは出来ないと思うしラストもきっと変わるんだろうな、と思いつつも観てみたい。
韓国映画独特の世界観はやはり本場でしか出せないところなので、リメイクが来る前に必ずこのチェイサーを鑑賞していてくださいね。
凛子
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