凛子
ひっきー
原題「釜山行」英語表記「Train to Busan」
「新感染 ファイナル・エクスプレス」ご紹介します!
作品情報
あらすじ
心揺さぶる最高のスリル!
ソウル発プサン行きの高速鉄道KTXの車内で突如起こった感染爆発。
疾走する密室と化した列車の中で凶暴化する感染者たち。感染すなわち、死ー。
そんな列車に偶然乗り合わせたのは、妻のもとへ向かう父と幼い娘、出産間近の妻とその夫、そして高校生の恋人同士・・・果たして彼らは安全な終着駅にたどり着くことができるのか―?
目的地まではあと2時間、時速300km、絶体絶命のサバイバル。
愛するものを守るため、決死の闘いが今はじまる。彼らの運命の行き先は・・・。
(出典:http://shin-kansen.com/about/)
キャスト・監督
コン・ユ(ソグ)
1979年、プサン生まれ。
慶熙大学校演劇映画科の博士課程を卒業し、2001年のTVドラマ「学校4」で俳優デビュー。
2007年に「コーヒープリンス1号店」の演技で好評を博し、MBC演技大賞優秀賞を受賞した。
韓国で実際に起こった衝撃的な児童虐待事件を映画化した『トガニ 幼き瞳の告発』(11)では誠実な新任教師を演じ、『サスペクト 哀しき容疑者』(13)では元北朝鮮工作員役で本格的なアクションに挑戦した。
マ・ドンソク(サンファ)
1971年生まれ。1980年代末に家族とともにアメリカへ移り住み、コロンバス州立大学体育学科を卒業。
SF歴史活劇『天軍』(05)で映画デビュー。その後は数多くのアクション、コメディ、犯罪スリラーなどに出演し、主役も脇役もこなす個性派俳優として活躍している。
主な出演作は『ミッドナイトFM』(10)、『生き残るための3つの取引』(10)、『ファイヤー・ブラスト 恋に落ちた消防士』(12)、『悪いやつら』(12)など。
ヨン・サンホ(監督)
1978年、ソウル生まれ。
続いて2013年にエセ宗教を題材に社会の闇をえぐり出した長編第2作『我は神なり』(17年日本公開予定)を発表。
長編第3作『ソウル・ステーション/パンデミック』(16)では、格差社会の底辺に生きる人々を主人公に、ソウル駅周辺で発生したウイルス・パンデミックの恐怖を衝撃的なストーリー展開で描き上げた。
(出典:http://shin-kansen.com/about/cast.html)
ネタバレ感想
ラストに涙するゾンビ映画なんて、本当に珍しくいい意味でショックでした。
こんな展開とラスト、あるようでない。
大事な人が感染してしまうのはだいたいありますが、かなり意外性のある生き残りで、更に完全に助かるというこれもまた珍しい。
とても展開が早く、一気に飲み込まれて終わるといった感じ。
一人感染者が乗り込み、もうこの時点で引き返せない恐怖が襲いドキドキします。
発症し、変化するのもかなり凝っているので苦手な人は気持ち悪いかもしれません。
それだけゾンビに力を入れているという、期待。
主人公であるソグは、家庭をかえりみない仕事人間で、娘のスアンの誕生日に去年と同じものをプレゼントする程だった。
そんなソグに愛想を尽かせて妻は出て行っており、プレゼントはいらないからお母さんに会いたいと言われ、頑として譲らないスアンを放っておけずソウル発の釜山行列車へ乗ります。
このソグの人間性も重要で、はじめは人の事なんてどうでもいい、自分達さえ助かれば。
そう行動していたものの、娘の人を思いやる気持ちを目の当たりにしたり、同乗していたサンファとソンギョ夫妻に会ったことで、だんだんと変わって来ます。
助け合わなければ生きることは出来ないと、団結するものの、絶対に出て来る反対派。
韓国映画の凄い所は、なんでも突き抜けているというか、容赦がありません。
邪魔をしてくる同じく同乗者であるヨンソクの悪いことと言ったらもう最悪です。
この人物こそ、自分一人が生き残ればなんでもやる男。
絶対にやられるはずだと思いつつ観ていましたが、やられはするものの最後の最後までいたのでこれがまた逆に良かったと思います。
ソグは娘と、サンファは妻と離れてしまい、なんとか合流するべく車両を移動しなければならない。
しかし辿り着くまでには、ゾンビだらけの車両を何両も通過する必要があります。
ここで本領発揮のサンファことマ・ドンソク。
カッコ良すぎるその体格にアクション、役柄はとても優しく奥さん思いなのです。
そんな人柄だからこそ、身を挺して守りゾンビにやられます。
ここはもう本当に辛いシーンだけど、奥さんとお腹の子供を守るため。
なんとか列車から脱出し、他の動く列車に乗り釜山を目指します。
がしかし、ここにいたのはあのヨンソク。
運転手から出てきた彼はなんと感染していました。
この列車に乗ったとき、運転手まで犠牲にして乗り込んだものの噛まれていたのです。
ヨンソクはソグたちに襲い掛かり、ここで衝撃のソグが噛まれるシーン。
ここは乗り切ると思っていたので、かなりショックでした。
ヨンソクを振り落とし、ソグは自分が発症する前にと列車から飛び降ります。
こっちまで涙がこぼれてくる程、娘スアンの涙がたまりません。
ようやく優しく、自分を見てくれるお父さんになってくれたのに。
そして、生き残りはスアンとサンファの妻で妊娠しているソンギョ。
映画序盤にスアンが歌っていた歌を歌いながら、動かなくなった列車から降りトンネルを歩きます。
この歌だけでも、ここで持ってくるのか!と思い涙しますが、更にはこの歌っていたおかげで2人は助かります。
トンネルの向こうはバリケードを張り、兵士たちが待ち構えていました。
トンネルの中は暗く、歩いてくる2人が感染者なのかわからず危うく射殺されるところ、歌を聴いて人間だと認識したのです。
2人は無事助かり、釜山へたどり着きました。
もう、エンドロールも泣きます。
これ、ゾンビ映画だったはず……でも涙が止まらない。
ココが見どころ!
大迫力のゾンビたち。
そう広くない電車の中で、一斉に色んなところから襲ってきます。
しかもかなりパワーがあり速い。
変化の仕方も良く、恐怖を感じるので逃げる主人公たちと同じように緊張感を味わえます。
この狭い空間だからこそより、襲ってくる方、逃げる方、アイディアが詰まっていて本当に観がいがあり面白い。
マ・ドンソクの力技もカッコ良く、迫力いっぱいです。
彼はパーソナルトレーナーの経験もあるほど、本格的なのでアクションもそのままリアルです。
人間の心理や、変化もまた興味深い見どころです。
まとめ
数あるゾンビ映画ですが、新しい感覚を味わえる一本です。
ホラー映画で泣くなんて、とお思いでしょうが、泣きます。
でもきっちりゾンビ映画として、なかなかエグイシーンもあり、キャラクターや設定など全て良かった。
ゾンビファンも見ごたえのある作品です。
凛子
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