2013年公開の韓国映画。
凛子
ひっきー
人間の怖さも存分に、「ヨンガシ変種増殖」ご紹介します!
作品情報
あらすじ
製薬会社の営業として、多忙な毎日を過ごすジェヒョク。
ある日、各地の川辺で変死体が次々と発見され、ジェヒョクの弟である刑事ジェピルが捜査を始める。
やがて、一連の変死事件の原因が寄生虫のヨンガシ(ハリガネムシ)が突然変異して人間の体内に入ったことが原因と発表される。
政府は緊急対策本部設置などの事態収拾に当たるが、パニックはとどまる気配を見せない。
慌てて家族のもとへ戻るジェヒョクだが、妻と子どもたちが必要以上に水を欲する姿に彼らのヨンガシ寄生を疑う。
(出典:https://www.cinematoday.jp/movie/T0016520)
キャスト・監督
キム・ミョンミン(ジェヒョク)
1972年10月8日、ソウル特別市生まれ。
私の愛、私のそばに(2009)、ペースメーカー(2012)、特別捜査:死刑囚の手紙(2016)など、映画・ドラマにも多数出演。
ムン・ジョンヒ(キョンスン)
1976年1月12日、大韓民国生まれ。
かくれんぼ(2013)、明日へ(2014)、パンドラ(2016)などに出演。
パク・チョンウ(監督)
1969年大韓民国生まれ。
風の伝説(2004)、パンドラ(2016)などを監督しています。
ネタバレ感想
ハリガネムシは実在する虫。
類線形動物門ハリガネムシ綱(線形虫綱)ハリガネムシ目に属する生物の総称。
肉食昆虫などの体内に寄生し、成虫になると宿主の中枢神経を操り水中に誘導、体外に出て交尾産卵を行う、現在もなお謎の多い寄生虫であると作中でも説明があります。
人間への寄生例はないと言われますが、実際にはいくつかあるようで、しかしこれは全て俗説でありただの噂。
これが実際に起こるとどうなるか?という趣旨のものです。
よくあるウィルス感染のものより怖いと思いました。
寄生虫というものがそもそも恐ろしい虫なので、考えただけでも気持ち悪くなります。
発症すると異常な食欲が出て、その後喉が異常に乾く。
浴びるように水を飲んだり、水のある場所に飛び込み死亡すると寄生虫は体外へ出る。
この原因は夏休みに人が多く遊びに来て賑わう「川」でした。
村長はシーズン前に異様な光景を見ていたが、人が来なくなることを恐れ黙っていた。
誰かが犬を川に捨てに来ており、立ち去った後見に行くと無残な姿で死んでいる死体ばかり。
誰にも言わず山へ埋めていました。
では一体誰が?というところですが、この村長も同じく人間の弱さや欲で大変なことになるということがよく表されています。
製薬会社の株が買い占められている、という話が序盤で出るのですが、これが全ての始まりであり実はその製薬会社の研究員が仕組んだことでした。
もともと研究していたものを、会社は買収されあっさりとチーム解散を宣告されたことに腹を立て、怒りに任せてこの流れを考えたのです。
研究していた薬は特効薬なので、この病気が蔓延すれば薬も売れ株も上がる。
ここまで大きくなる予定ではなかった、なんてとんでもないけど、もうこうなると誰も言い出せずなかったことにしようとする。
こういうことは、少なからず分かる感情だと思います。
隠せば隠すほど、後から言えなくなり、なんと隠し持っていた薬を全て燃やしてしまう。
別の場所でドラム缶に入ったものが残っていたのを発見し、他社の製薬会社の人々でこの薬を作ろうと助けに来ます。
薬はなんとか間に合い、主人公の家族や大勢の人々が助かります。
が、最後に韓国語の書いた上着を着た遺体が海に浮いているところで終了。
これはあくまで韓国では終わったものの、海を渡り世界各国で今から始まるという締めくくり。
この辺りはゾンビ映画の終わりのようですが、内容が意外にも込み入っていて面白い。
ココが見どころ!
とにかく主人公が家族を助けるために必死で走り回る。
やっとたどり着いたと思っても手遅れだったり、何もなかったり。
大金を払ってでも、とコネを使ってなんとか手に入れたのに、子供を抱え泣いている母親を見過ごせずこの子の分だけなら分けられると渡す。
見ているこっちは、いやいや早く行けよ!と思わずにいられないところ、やっぱり襲われます。
親切心からのことではあるものの、その周りには同じように苦しむ人たちがたくさんいたのです。
渡しているところを見た人が、「薬を持ってる!」と叫び、一斉に襲われるのですが、見ていてなんとも言えない感情が湧きます。
こういうところからも、人間の恐ろしさをベースに描いているんだろうなぁと感じます。
症状が出てきたところも迫力があり、水欲しさに狂うというのも珍しく興味深い。
今現在の段階でも、絶対にあり得ないとは言えない話なのもまた怖い。
まとめ
ちょっと変わったパニックムービー。
よくあるものとは違い、ある意味ホラー映画にみえる人もいるかもしれません。
日本のホラー映画が怖くて観られない人が多いのは、身近でリアルに感じるからだと思います。
もしかして・・・の怖さ。
凛子
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