今回ご紹介する映画は、2012年に公開された映画「ヘルプ~心がつなぐストーリー~」です。
ひっきー
凛子
作品情報
あらすじ
作家志望のスキーターは南部の上流階級に生まれ、黒人メイドの存在が当たり前の地域社会で育ってきた。
だが、大学から戻った彼女は、白人社会でメイドたちが置かれた立場が、もはや当たり前には思えなくなってくる。
そして、身近なメイドたちにインタビューをしようと試みるが、彼女たちにとって真実を語ることは、この南部という地域社会で生きる場所を失うことを意味していた…。
そんなある日、白人家庭に黒人専用トイレの設置を義務付けようと活動する、スキーターの女友達の家で働いていたミニーが、トイレを使用したため解雇されてしまう。
誰もが口をつぐむ中、ミニーの親友のエイビリーンが勇気を出して、ついにスキーターのインタビューに応じた。
そしてその小さな一歩は数多くの勇気へと広がり、やがて彼らを取り巻く社会を根底から揺るがす大事件へと発展していく…。
(出典:https://disney-studio.jp/movies/help/story.jsp)
キャスト・監督
監督:テイト・テイラー
スキーター:エマ・ストーン
エイビリーン:ヴィオラ・デイヴィス
ミニー:オクタヴィア・スペンサー
ヒリー:ブライス・ダラス・ハワード
シーリア:ジェシカ・チャステイン
シャーロット:アリソン・ジャネイ
(出典:https://disney-studio.jp/movies/help/cast07.jsp)
ネタバレ感想
世の中の違和感に立ち向かおうと奮闘する女性たちの勇姿がかっこいい映画でした!
舞台は、1960年代のミシシッピ州ジャクソン。
アメリカでは、白人が黒人女性をメイドとして雇っている時代です。
その町に住むエマ・ストーン演じるスキーターは、大学を卒業し地元紙のライターとして就職し地元に戻ってきました。
しかし、彼女の担当するコラムは家庭の知恵袋。
家事がろくにできないスキーターは、友人エリザベスのメイドであるエイビリーンに助けを求めます。
エリザベスは、エイビリーンに娘の子守を任せっきりで、抱っこしたりオムツを替えたりしない母親失格の女性。
そしてスキーターのもう1人の友人ヒリーは、極度の差別主義者。
彼女は黒人と同じトイレを使うと病気が伝染ると信じ込みメイド用のトイレを屋外に作るべきだと主張。
スキーターは、そんな友人2人の黒人に対する態度に違和感を感じていました。
なぜなら、彼女の幼少期に愛情をもって接してくれた黒人メイドのコンスタンティンが大好きだったからです。
スキーターはエイビリーンと話すにつれ黒人メイドの実情を知り、あることを思いつきます。
それは、黒人メイドたちの生の声をインタビューして、本にすること。
スキーターは早速エイビリーンに協力を求めますが、違法行為となるため拒否されます。
それでも、エイビリーンの友人ミニーが仕事をクビになったため気が変わります。
ミニーはヒリーの家に仕える黒人メイドでしたが、豪雨の日に屋外にある黒人専用トイレを使わずに、家のトイレを使用したためクビにされてしまいます。
エイビリーンに加えミニーの協力も得られたスキーターは、彼女たちの生活を書き留めていきました。
ヒリーからクビにされたミニーは、シーリアというヒリーの元恋人と結婚した女性のメイドになることになりました。
人種差別の実情に無頓着のシーリアは、料理上手のミニーが来てくれて大歓迎。
ミニーはヒリーに雇われていた時と全く違うシーリアの態度に戸惑うのでした。
ヒリーに新しく雇われたメイドは、2人の子供を大学に入学させるためヒリーにお金を貸してほしいと頼みますが拒否されてしまいます。
しかし掃除中にたまたま指輪を発見し、それを質屋に持ち込んだため、逮捕されます。
これをきっかけにして、たくさんのメイドがスキーターに協力してくれることになり、スキーターは原稿を書き進めます。
そして、いよいよ著書「ヘルプ」が出版。
出版に際して、インタビューを受けたのが自分たちだとバレるのを恐れたミニーは、保身のためにある内容を本に加えるようにスキーターに言いました。
その内容とは、ミニーがヒリーに復讐するために、自分の排泄物を混ぜたパイをヒリーに渡したということでした。
ヒリーがその事実を知った時、すでに2切れのパイを食べていました。
ヒリーにとって、それは致命的な汚点。
本が売れて多くの人に読まれるにつれ、この町のメイドではないかと噂されるようになりますが、汚点を隠したいヒリーは完全否定するのでした。
スキーターは「ヘルプ」の出版によって、ニューヨークの出版社から採用が決まり、自分のやりたいことを手に入れました。
一方、エイビリーンは何も盗んでいないのにヒリーとエリザベスに泥棒呼ばわりされ、解雇されます。
解雇されたエイビリーンは、亡くなった息子が「家族の中から作家が出る」という言葉を思い出し、それは自分だと決意して幕を閉じるのでした。
泥棒呼ばわりされても、仕事を失っても、前を向いて歩き続けるエイビリーンの後ろ姿がかっこよかったです。
ココが見どころ
ヒリーを演じたブライス・ダラス・ハワードは、見事な悪役っぷりを演じていました。
お高く止まっていて、自己中心的で、人種差別主義者で、終始嫌な女性のヒリー。
しかし、そんな彼女の役柄があったからこそ、彼女と敵対する他のキャラクターが輝いて見えました!
まとめ
重たいテーマですが、ユーモアが随所にあって決して暗い気分にはならないドラマ映画でした!
コメントを残す