凛子
ひっきー
観客ではなくこれは、『あなたが主人公』になる映画。
作品情報
あらすじ
映像革命次元!
準備はいいか?
あなたは今から、愛する人を取り戻すためこの“クレイジーな世界”に放り込まれる。
妻であり、絶命したあなたの身体をサイボーグ化し蘇生させた一流の研究者である美女・エステルが、エイカンという奇妙な能力を使うヤツに誘拐されてしまった。
道先案内人は変幻自在のジミー。
あなたの身体を狙うエイカン率いる傭兵たちを倒し、エステルと“記憶の謎”を取り戻すことが出来れば、あなたの存在する目的と真実を知ることができるかもしれない。
幸運を祈る。
(出典:http://hardcore-eiga.com/)
キャスト・監督
シャールト・コプリー(ジミー)
1973年11月27日生まれ、南アフリカ共和国出身。
『第9地区』(10)、『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』(10)、『エリジウム』(13)、『オールド・ボーイ』(14)、『マレフィセント』(14)、『チャッピー』(15)、ほか。
ヘイリー・ベネット(エステル)
1988年1月7日生まれ、アメリカ合衆国フロリダ州出身。
『ラブソングができるまで』(07)、『マーリー 世界一おバカなイヌが教えてくれたこと』(09)、『イコライザー』(14)『ガール・オン・ザ・トレイン』(16)、『マグニフィセント・セブン』(17)、ほか。
イリヤ・ナイシュラー(製作・脚本・監督)
1983年11月19日、ロシア・モスクワ出身。
パンクバンド「バイティング・エルボーズ」フロントマン。
ナイシュラー自身が手掛けたミュージックビデオ「Bad Motherfucker」が口コミで話題となり世界中から注目を浴びる。
その後、製作・脚本・監督を手掛けた『ハードコア』を経て、ゴープロを使ったアクションPOV映像制作の第一人者としてその名を広く知られるようになる。
(出典:http://hardcore-eiga.com/)
ネタバレ感想
この作品には本当に心底驚き、なんて映画観ちゃったんだときっと思います。
世界初の試みである、全編を一人称視点で撮影したもの。
この凄さはあとでお話するとして、まずはかなり「観る人を選ぶ映画」であることは間違いありません。
映画館で退場者が続出、と報道されており、そんなこと言っても実際には・・・
なんて思っていましたが、筆者が行ったときには3組出て行き帰って来ませんでした。
入り口が前にあるため出入りが嫌でも目に入り、序盤で続々と出て行きそのまま。
観ているものと同期するヘンリーが目覚め、動き出して間もなくぐらいだったはず。
きっとこんな気持ち悪いの観てられない、と思ったのでしょう。
R15指定のエグさ、ではなくこの視覚効果に耐えられなかったのだと思います。
観てみると分かりますが、事実この序盤はクラクラ酔いそうになります。
しかし、止めてしまうのは本当におしい!!
なんと言っても初の試みであることもしかり、ヘンリーが覚醒するととんでもない映像がひたすら続く。
エグさ全開のハードアクション「ザ・レイド」を自分が体感しているようです。
そう、この体感が出来るのは一人称視点であるからであり、自分がどんどん殺戮していくため相手は真正面から向かって来ます。
そして真正面からまともに撃ったり切ったり刺したりと。
アクションシーンというのは、全体を移すことがほとんどなのでこの感覚はありません。
だんだんと違和感がなくなり、臨場感半端ない状況に。
これが「同期」シンクロしたところでしょう。
自分がダメージを受けるシーンも多々。
もうひたすらその視点だけで満たされているところ、ストーリーも面白いのです。
残酷なアクションと思いきやSFだったり、ロマンスも入っていたり。
観終わったあとの満足&満腹感は他にはないものです。
こんなチャレンジ、想像もつかない苦労や周りの反対など苦難を乗り越えてだと考えてしまいますが、実はこの作品ネットから火が付いた作品でした。
短編を製作しネットにあげたところ話題になり、長編をみたくない?とクラウドファンディングサイトでコメントしました。
支持者は多数集まり、見事完成させプレミア上映時は真夜中だったにも関わらず映画祭最高潮の盛り上がりをみせたそうです。
これを読むだけでその場の熱気が感じられます。
この映像に魅了される人ならその場にいたかったと思うはず。
VRになったら一体どうなるのだろうか・・・?
ココが見どころ!
POV方式の映画はホラーやパニック物でよくありますが、この全編「一人称視点」というものはありません。
POVとは「Point of View Shot」の略で、視点や観点を指します。
日本での意味として、主観ショットなどと呼ばれています。
過去には爆発的人気を博した「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」や「REC」などがPOV映画。
「クローバーフィールド/HAKAISHA」は走るシーンが多く、気分が悪くなると不評の声も上がりました。
ところが、この「ハードコア」はそれどころじゃない。
スピード感はまるでジェットコースターに乗っているかのよう、更に終盤皆殺し状態のシーンでかかる曲はQUEENの「ドント・ストップ・ミー・ナウ」!!
笑うしかない。
もうひとつ見所があり、それは「ジミー」。
ヘンリーを助けに突然現れるジミーは即死。
次の瞬間またジミーは現れる、別の人物として。
おいおい、なんだなんだ?!と感じるのに、FPSの世界に置いて行かれないように観ているのが必死。
変化しまくる映像とジミーに釘付け、そして物を自在に操る能力を持つエイカン。
盛沢山の96分!堪能してください!振り落とされないように。
まとめ
映画の世界は、突如革命が起きるもの。
VFXの技術は日々進歩しており、見たことのない世界を見せてくれます。
映画から刺激を受けることは多々あり、中でもこの一本は強烈。
凛子
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