Netflixオリジナル作品の「7月22日」。
2018年10月10日から配信が始まりました。
凛子
ひっきー
日本ではあまり知られていない2011年7月22日のノルウェーでのテロ事件。
この作品を通して知ることができます。
作品情報
あらすじ
2011年7月21日、テロの犯人であるブレイビクは1人で小屋で爆弾を作っています。
彼は翌朝その爆弾を積んだ車を、ノルウェーの首都オスロにある政府関係のビルの駐車場に停めました。
自分が爆弾から離れた後、その爆弾を爆発させます。
しかし彼の本当の目的は政府関係ビルを爆発することではありませんでした。
ブレイビクはそのままウトヤ島を目指します。
そこでは子供達が集まりキャンプが行われています。
その島の子供達を殺すことがブレイビクの目的だったのです。
島に渡ったブレイビクは次々と子供達を銃で撃ち始めたのでした。
監督
ポール・グリーングラス
88年、英諜報機関の内情を暴く著書「スパイキャッチャー」を共同で発表。
初長編映画「Resurrected」(89)がベルリン国際映画祭で注目を浴び、北アイルランドで起きた“血の日曜日”を題材にした「ブラディ・サンデー」(02)が同映画祭で金熊賞を獲得。
「ボーン・スプレマシー」(04)でハリウッド進出を果たし、主演のマット・デイモンとは続編の「ボーン・アルティメイタム」(07)、「グリーン・ゾーン」(10)でもタッグを組む。
「ユナイテッド93」(06)では9・11同時多発テロを扱い、06年度のアカデミー監督賞にノミネートされた。
ネタバレ感想
ポール・グリーングラス監督が徹底的に2011年7月22日に起きた事件のことを調べて製作した「7月22日」は、実際その時そこで何が起きていたのかがリアルに描かれています。
リアルすぎて驚いてしまいました。
容赦なく子供達を銃で撃ち続ける犯人。
逃げ惑う子供達。
この時どれだけ多くの子供達が恐怖を感じていたのだろうと思うと、とても怖くなってしまいます。
しかも政府関係のビルが爆破されているので、警察が島に向かうのは遅れてしまいます。
入念に準備されたテロ事件だったのです。
かなりに方々が無くなっていますが、このテロ事件はたった1人の男によって起こされていました。
男がテロを起こした理由、それは移民受け入れをやめろという理由でした。
ノルウェーでは多くの移民を受け入れています。
それによってノルウェーの文化が壊されてしまうと思った犯人。
その想いがテロへ繋がったのです。
犯人は孤独で友達がいませんでした。
なので、彼はネットが友達です。
ネットの中で右翼的な考えに染まっていってしまったのでした。
映画を見ながら1番に感じたことは、いつどこでこのようなテロが起こってもおかしくないということです。
移民の問題は世界的な問題ですし、日本でも同じです。
そして孤独をネットが埋めてしまう、孤立した世界。
誰でもテロを起こした犯人と同じ状況になってしまうのです。
それだけの余計に恐怖を感じてしまいました。
ココが見どころ
テロの恐怖しか感じない映画ですが、その中でも生き残った少年が戦う様子には心打たれました。
片目を失い、片手の指も2本失った少年。
さらに頭の中には取り除けなかった銃弾の破片が残ったままです。
そんな状態で生き残った少年は、普通の生活に残っても苦しさの中でもがき続けます。
悪夢を見続けるし、生活だって変わってしまいました。
自暴自棄になり自殺を考えたりもしてしまいます。
そんな少年が犯人と戦うことを決めたのは、自分は孤独ではないということでした。
犯人と自分の違いを犯人に知らしめたのです。
どんなに辛くても自分には支えてくれる家族や友達がいると、裁判で犯人の前で証言したのでした。
そんな少年の姿に感動しまし、またとても切なくなりました。
彼にとってはこれからが本当の戦いなのかもしれません。
頭の中に爆弾を抱えながら生活して行くのです。
それでも前を向いた少年に勇気付けられました。
まとめ
ノルウェーで起きたテロ事件を描いた「7月22日」。
この映画を見るまでこんな悲惨な事件が起きていたとは知りませんでした。
この映画が製作されるにあたって反対運動も起こったほど、多くの人の心に深い傷を残した事件なのです。
それでもポール・グリーングラス監督はこの作品を作ることで、多くの人に恐ろしさとその事実を伝えたかったのだと思います。
そして今もなお戦っている人がいるのだということを、みんなに知ってもらいたかったのだと思います。
「7月22日」を見て、監督の熱い想いを感じてください。
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