まずはじめに…この映画は、超絶閲覧注意作品なので、ご注意ください。
凛子
ひっきー
B級ファンに贈る「未体験ゾーン2017」の中の1本である「FOUND ファウンド」ご紹介します!
作品情報
同級生の生首が兄の部屋に…衝撃の青春残酷ホラー来年1月公開 #ファウンド https://t.co/VmRIPz4SsB pic.twitter.com/YNKWkLk4C6
— シネマトゥデイ (@cinematoday) December 24, 2016
あらすじ
僕の兄は、クローゼットに生首を隠している。
11歳の少年マーティ。学校ではいじめられ、両親も不仲。
そんな彼の楽しみは、家族の秘密をのぞき見すること。お母さんの秘密は、ベッドの下に隠されたラブレター。
お父さんの秘密は、車庫の奥のヌード雑誌。
だからお兄ちゃんが、クローゼットに生首を隠していても変じゃない。
時々変わる生首を、人知れず取り出しては眺めるマーティ。
しかしある晩、いつものようにクローゼットを探るとそこには同級生の首が…。
僕が秘密を知っていること、お兄ちゃんが気付いたかもしれない…。
(出典:https://aoyama-theater.jp/feature/mitaiken2017)
キャスト・監督
ギャビン・ブラウン(マーティ)
1998年8月26日生まれ。
2012年本作Found、2014年The Impersonatorsに出演。
イーサン・フィルベック(スティーヴ)
2012年本作Found出演情報のみ。
スコット・シャーマー(監督・脚本)
インディーズで短編作品を撮っていた監督であり、本作が長編デビュー。
ネタバレ感想
批評家筋が衝撃・美・恐怖を兼ね備えた完璧なラストを絶賛した傑作青春残酷物語。
間違いなく一般受けしない映画ですが、実は数々の賞を受賞し、大絶賛されていたのです。
完璧なラスト!!
ってこれ、トラウマになる人がいると思うので、かなり危険です。
ホラー映画好きにはたまらないので、なんだこれは!!と、衝撃で好きな1本に入ることでしょう。
とはいえ、スプラッター満載というわけでもなく、トラウマになるのは精神面も含めてのこと。
この作品の1番面白いところは、終始11歳の少年、マーティの目線で語られること。
数え切れないホラー映画を観て来ましたが、異色で面白いです。
低予算ホラーって、結構いい映画が多い気がします。
8000ドル(日本円で約100万)で製作したため、有名な俳優などいません。
しかし、これはB級作品は普通のことで何の違和感もありません。
違和感ないより、むしろかなり引き込まれる演技力で、よくこの映画引き受けたなぁと思わせる程です。
伝えたいことは、愛なのか?
もうラストの衝撃が強く、うわぁぁ…と終わる印象かもしれませんが、冷静に考えると普通に潜む狂気が伺えます。
その前に来る、こちらもトラウマ級の兄が影響を受けたであろうビデオの「HEADLESS」
これはホラー映画というより、スナッフビデオのように撮られており、グロさが増します。
そして、これも数々のホラーでもなかった、胸を切り落として顔をスリスリするシーン。
頭から血は、ホステル2でもあったけどなかなかの血みどろさです。
タイトル通り、頭を切り落とすのですが、それを使って行為をするところ、良く見ると顔は自分へ向けています。
もう、正常ではない。全部ですが。
ラスト考察
誰もが何か持っている「秘密」、とても平均的と思われる家庭。
育つ環境というものが、人を作る。
父親は差別主義者で暴力的、母親は世間体が大事でみて見ぬふり。
学校ではいじめられ、唯一の親友にも裏切られ、宗教にも救いはなく、周りはその真実を知ろうともしません。
これじゃ、歪んでしまっても仕方がないような気もしてきますが。
「何かあったら大人に言うんだよ!」「何もしてくれないじゃないか」と返すマーティ。
これもすごくリアル。
大人として、辛いところもありこんな風にはなりたくないとも思います。
兄は元からおかしいわけではなく、なるべくしてなってしまったところも大いにある。
そして弟だけは、自分のようになって欲しくないと思っていたであろうことが良くわかります。
いじめっ子に復讐したのも、やり返せと言ったのもマーティを思うからこそ。
生首が黒人ばかりという点は、間違いなく父親の影響でありそう育てられたから。
ラストで、スティーヴはマーティを救おうと両親に歯向かい、追い出されもう何もかも見失います。
そしてやるべきことはひとつ。
自分と共にマーティを両親から解放し、救い出すこと。
そう決断し、ある夜家へ向かいマーティへ告げると両親を殺さないでと泣かれます。
泣く姿をみて、大切な弟のためにしていることが、泣かせることになっているという事実に正気を失い、弟をベッドに縛り下の階にいる両親のもとへ。
殺害シーンは一切映りません。
両親の絶叫を聞いているマーティの顔と裸にガスマスクを被った血だらけのスティーヴの姿だけ。
「いつか俺に感謝する」スティーヴは告げます。
その後くる完璧なラストと言われる、スティーヴがそのままふらふら外へ出て行き残ったマーティの両脇には切り刻まれた両親。
この作品の全ては、黙って耐えるだけではなく声を上げろ!だと思います。
マーティ、そんなにも俺より親が大切なら一緒にいればいい。
と、兄も絶望して去って行ったように見えました。
「こんな経験したら人間歪む」また深いことを残して終わります。
まとめ
凛子
ひっきー
そして、映画館で観たときは感じなかったのですが、家で観直したときに、映像がすでに手作り感たっぷりで逆に良かったです。
時代を表しているとも思えたり、見せ方が上手だと改めて思いました。
作中に、ヘルレイザーやミディアンなんてホラー好きには嬉しいタイトルが出てきますが、それやビデオであることから90年代初期の話かと思われます。
ただのグロいホラーではない、切ない青春映画を是非ご覧ください!
トラウマになりそうになったら、引き続き楽しい映画を観て緩和してみては。
凛子
ひっきー
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