この作品でその名を知らしめた、ニコラス・ウィンディング・レフン監督。
凛子
ひっきー
そんなレフン作品ですが、この「ドライヴ」は中ではみなさんにオススメ出来る映画ですよ。
作品情報
あらすじ
天才的なドライビングテクニックを持つ寡黙な“ドライバー”は、昼は映画のカースタントマン、夜は強盗の逃走を請け負う運転手というふたつの顔を持っていた。
家族も友人もいない孤独なドライバーは、ある晩、同じアパートに暮らすアイリーンと偶然エレベーターで乗り合わせ、一目で恋に落ちる。
不器用ながらも次第に距離を縮めていくふたりだったが、ある日、アイリーンの夫スタンダードが服役を終え戻ってくる。
その後、本心から更生を誓う夫を見たアイリーンは、ドライバーに心を残しながらも家族を守る選択をするのだった。
しかし、服役中の用心棒代として多額の借金を負ったスタンダードは、妻子の命を盾に強盗を強要されていた。
(出典:http://cinema.pia.co.jp/title/s-156972)
キャスト・監督
ライアン・ゴズリング(ドライバー)
カナダの俳優・ミュージシャン。
ゴズリングが注目を集めるようになったきっかけは、商業的に成功したロマンティック・ドラマ『きみに読む物語』(2004年)への出演である。
『ラ・ラ・ランド』(2016年)での演技は好評を得て、後者ではゴールデングローブ賞 映画部門 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門)を獲得したほか、2度目のオスカーノミネートを受けた。
キャリー・マリガン(アイリーン )
イングランド・ロンドン市内のウェストミンスター出身。
2004年に舞台でデビュー。翌年公開のキーラ・ナイトレイ主演作『プライドと偏見』で映画デビュー。
また、同年放送の『ブリーク・ハウス』に出演し、注目を集める。主にイギリス国内で活躍している。
2009年公開の『17歳の肖像』で英国アカデミー賞 主演女優賞などを受賞、アカデミー主演女優賞などにノミネートされた。
ニコラス・ウィンディング・レフン(監督)
デンマーク出身の映画監督、脚本家、映画プロデューサー。
320万クローネの出資により、当時24歳の彼が脚本・監督を務めたバイオレンス映画『プッシャー』(1996年)が公開され、批評面でも興行面でも大成功を収める。
また、2作目となる『ブリーダー』(1999年)も高い評価を得る。
活動の場を海外に広げ、ハリウッドでの初監督映画『ドライヴ』が2011年のカンヌ国際映画祭のコンペティション部門で上映され、監督賞を受賞する。
(出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/)
ネタバレ感想
独特な雰囲気と色彩に音楽、語らないところがこの監督の作品です。
語らないとは、余計な事を喋らせない、セリフで物語を語るのではないという事。
寡黙な「ドライバー」は、ほとんどセリフがありませんが、人物像や孤独感など痛いほど伝わってきます。
とにかく『静』のシーンが多く、ただじっとしている、ただ見つめている。
撮り方がまた引いたところからで、なんとも言えない世界観。
そこへ突然来る惨殺シーン。
主人公はアイリーンを守るために、出所したスタンダードを手助けするものの、罠でありスタンダードは殺されます。
主人公の仕事仲間であるシャノンの友人バーニーとニーノ。
シャノンは主人公の今の状況をバーニーに説明、ところが罠を仕組んでいるのはこの2人であり、首謀者はニーノでした。
助けようとすることが全て裏目に出る。
結果、アイリーンはスタンダードが殺されたことに主人公が関係していることを知り、激怒し離れます。
最後までやるしかないと、主人公はニーノを殺し自分の運命を知りながらバーニーの元へ。
ナイフで刺され、刺し返しバーニーは息絶えるものの、自分もお腹を刺され放心状態。
そのまま、車を走らせ終わります。
このあと、どこかで夢をみて眠るように主人公も息絶えたのではないかと想像します。
孤独の中に見出した、ささやかな幸せを守るためにとった行動。
分かってくれないアイリーンに、なんだか観ていてイライラしますが、そのあとエレベーターで男と戦います。
この時の主人公の狂気をみて、何かが違うと感じます。
可哀想と思ったけど、どうもおかしいと違和感。
愛、切なさ、孤独、希望、絶望。
静かに激しく伝わるこの感覚は、レフン作品ならでは。
主人公であるドライバーはいつもサソリのジャケットを着ています。
サソリの生態を考えても、これは主人公の性を表しているのではないかと思います。
シャノン、バーニー、ニーノ、スタンダード、アイリーンも出て来る全員が希望の逆へ行く。
人間の性であり、それぞれの持つもので、どうしようもないんだと伝えているのではないかと思いました。
ココが見どころ!
沈黙と雰囲気です。
ただ立っているその姿が全てを物語、ただ見つめ合う2人の間に何があるのか、語らずと全て感じます。
なんかゆっくりだし、変わった映画だなぁと思うかもしれませんが、それがこのドライヴなのです。
ストーリーは物凄くシンプル。
孤独な男が恋をして、大切なものを守るために行動する。
それだけなのに、色濃く残ります。
引き込まれたら、もう普通の映画では物足りなくなります。
まとめ
凛子
ひっきー
同じくライアン・ゴズリング主演で製作した「オンリー・ゴッド」。
あまりの難解さに、放棄する人が続出でした。
ドライヴはじめレフン作品は、まずは頭で考えず自分の感覚や感性で受け止める。
そして、そのあとに、あれはどういう意味なのか?と問い始めるとより面白くなります。
是非、挑戦してみてくださいね!
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