2013年から連載開始され、今でも高い人気を誇る漫画の実写化である「不能犯」。
凛子
ひっきー
では早速そのキャラクターや監督に迫ってみましょう!
作品情報
あらすじ
「・・・愚かだね、人間は」
都会のど真ん中で、次々と起きる変死事件。
現場では、必ず黒スーツの男が目撃される。
男の名は宇相吹正、ある電話ボックスに殺してほしい理由と連絡先を残すと、”願い”を叶えてくれる男だ。
ただし、依頼人の殺意が純粋でないと、恐ろしい事態を招くという。
さらに、ターゲットは確実に死に至るのだが、その死因は病死や自殺に事故―
そう、宇相吹の犯行は、<見つめるだけで相手を死に追いやる>ため、罪には問われない<不能犯>なのだ。
果たして、その手口とはー?
(出典:http://funohan.jp/story.html)
キャスト・監督
松坂桃李(宇相吹正)
1988年10月17日生まれ、神奈川県出身。
「侍戦隊シンケンジャー」(09/EX)でデビュー。
「ツナグ」(12)、「麒麟の翼~劇場版・新参者」(12)、「サイレーン刑事×彼女×完全悪女」(15/KTV・CX)、「秘密THE TOP SECRET」(16)、「真田十勇士」(16)、「ゆとりですがなにか」(16/NTV)、「視覚探偵 日暮旅人」(17/NTV)、「キセキ‐あの日のソビト‐」(17)など、数々の話題作で幅広い役柄を演じ分けている。
沢尻エリカ(多田友子)
1986年4月8日生まれ、東京都出身。
井筒和幸監督の「パッチギ!」(05)が高く評価され、日本アカデミー賞新人俳優賞と話題賞に輝く。
その後も、蜷川実花監督の話題作「ヘルタースケルター」(12)で、同賞の優秀主演女優賞を受賞する。
白石晃士(監督)
1973年生まれ、福岡県出身。
主な監督作品は、「暴力人間」(97)、「ノロイ」(05)、「オカルト」(09)、「グロテスク」(09)、「超・悪人」(11)、「カルト」(13)、「戦慄怪奇ファイルコワすぎ!シリーズ」(14)、ある優しき殺人者の記録」(14)、「殺人ワークショップ」(14)、「鬼談百景(密閉)」(15)、「ミュージアム‐序章‐」(16/WOWOW)、「貞子VS伽椰子」(16)など。
ネタバレ感想
白石監督なのでどういう感じで撮るのだろうかと観に行ったのですが、全ては主役の松坂桃李さんの圧倒的存在感。
原作は宮月新原作、神崎裕也作画による日本の漫画。
原作を知らなくても楽しめる映画ですが、今も連載は続いている作品なので、抜粋して映画化するのはやはりどうしても物足りなさを感じてしまうものなのかもしれません。
消化不良だったというレビューも多いようで、この裏返しはもっと観たかったのにということだと思います。
目を見て人を死に追いやる、なんてあるわけないと思いがちですが、これはマインドコントロールをしているということのなので、あながち無いとは言い切れないかもしれません。
目を見て殺すは、ゴーストライダーを思い出しますが・・・
誰でもいいからというわけではなく、本当に死に値する相手で純粋に死を望んでいること。
こういう設定は観ている人たちを共感させます。
追って来る警察よりも、こっちを応援したくなるようなときもあったり。
これは、2016年公開された同じく漫画が原作の「ミュージアム」や、2006年公開の「デスノート」も近い。
殺される人間は死んで当然と思わせることが、どんどんハマる魅力の一つであり、主人公が何かカリスマ性のあるキャラクター。
不能犯の主人公、宇相吹は赤い目を持ち独特の雰囲気を放つ。
全てはこの存在感にかかっているといっても過言ではない程なので、とても見応えがあります。
マインドコントロールで幻覚を見せるというのも面白く、触れることもなく勝手に死に至る。
刑事の中でも不能犯を使おうとした者がいたり、展開も良いのですが何か腑に落ちないのはきっともっと幻覚の世界を見て見たかったからだと思います。
人を呪わば穴二つ、まさにそれも出て来るのでそこも見どころです。
そしてひとつ、本作の主人公に対する刑事がちょっと残念な気がしました。
この強烈な主人公に勝るとも劣らないパワーやカリスマ性、人間的な魅力のある人物でないと薄れてしまう。
これも先に紹介した、ミュージアムとデスノートしかり。
この2作品は両方に感情が高ぶり、夢中になるのです。
本作実写化での刑事が女性になり、沢尻エリカさんになったこと。
映画の中では正義感の強い女性刑事という・・・だけなのです。
なのでただ綺麗な人が出ている、といった印象しか残らずもっと人間臭いというか、泥臭いものがあれば魅力的なキャラクターになったのかなと思います。
新宿スワンのように強烈な印象を与えてくれる役だったらと、勿体ないような感じも受けました。
ラストはまだ宇相吹は生きているのがわかるので、続編も出来るしこの殺害は終わらないと残して終わるのも良かったです。
ココが見どころ!
主人公である宇相吹の存在感と雰囲気。
近くに来るだけでもう負けているのがよく分かります。
幻覚の見せ方も面白く、現実味もあります。
ここから「怖すぎる」というレビューもあるぐらい、リアルさも感じられます。
白石監督作品は好き嫌いのはっきり分かれるタイプの映画が多く、「あれ?これ普通の映画なんだ」と思ってしまう一般受けする方の映画です。
不能犯が好きだからと言って、他の作品を観ることは安易にしてはいけません。
色々心して観て下さいね。
絶賛するか絶叫するかぐらいの差が出るかもしれません。
まとめ
漫画を実写化することがかなり増えてきましたが、原作ファンを納得させるのは至難の業。
しかしこの作品の主人公には文句なしの方が多く、刑事が残念だったとの意見が多数。
変えなくても難しくて、変えてしまうと更にハードルが上がります。
でも続編が出来るなら、あの幻覚が見たくてきっと観てしまうでしょう。
凛子
コメントを残す